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加齢に伴う筋肉量の減少は要介護状態を引き起こす

「最近体力が落ちたかも」はサルコペニアのサイン
階段を上がるのがキツいと感じるようになった、買い物に出かけて歩くだけで疲れを感じるようになった、などの変化を最近感じたことがありませんか?体力が落ちたかも、と感じられた方は、もしかするとサルコペニア予備軍かもしれません。

キーポイント:
サルコペニアは生活習慣病の発症リスクを上昇させる

筋肉量の減少は生活習慣病の原因
加齢に伴い、筋肉の量は低下します。20〜30代をピークに、筋肉量は40歳から10年ごとに約8%〜10%ずつ減少し、さらに70歳代を過ぎるとさらに10年ごとに15%も減少します。加齢に伴う筋肉量の減少は健康な方でも起きる現象です。

下図は年齢別に20〜80歳代の男性の両足の太もも中央部分をMRIを使って撮影したものです。筋肉の横断面積が年齢が上がるごとに減少しています。
筋肉は身体の動作を司る臓器なので、筋肉量が減少すると、発揮できる筋力も低下していきます。

この加齢に伴う筋量と筋力の低下をサルコペニア(sarcopenia: ラテン語でsarco=肉、penia=減少)と呼びます。

高齢期に起こる現象としてロコモティブシンドローム(ロコモ)やフレイルが話題になっていますが、サルコペニアはロコモやフレイルを引き起こす原因の一つです。

なぜサルコペニアが問題なのでしょうか?
筋肉量と筋力の低下は特に高齢期における転倒の危険性を増加させます。
しかし、サルコペニアによる健康被害は転倒リスクの増加だけにとどまりません。

近年の研究で筋肉量の減少はコレステロールや血圧の上昇に関係し、その結果、心疾患や糖尿病などの生活習慣病を発症する危険性とも強く関係することが報告されました。つまり、これまで肥満=生活習慣病だったのが、実はサルコペニア=生活習慣病であることが多くの研究結果から示唆されるようになったのです。

サルコペニアは2016年に国際疾病分類(ICD-10)に登録され、正式に世界的にも疾患(病気)として認知されるに至りました。

さらに筋肉量の減少によるこれらの生活習慣病のリスク増加は高齢者だけでなく、働き盛りの30〜40歳代でも観察されるので、若いときからサルコペニア対策に取り組むことが重要です。

引用元:藤田聡. サルコペニア予防における運動と栄養摂取の役割. 基礎老化研究 35(3);23-27,2011

カテゴリー:
介護予防

キーワード#
筋肉、介護予防、転倒予防、サルコペニア、フレイル、ロコモ、生活習慣病

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