皆さんは「筋肉」と聞くと何を思い浮かべますか?筋肉は単なる「力の源」ではなく、全身の健康に関わる重要な体の器官です。今回は、筋肉の4つの大切な役割について解説します。

  1. 筋肉はエンジン
    筋肉は私たちの体を動かすエンジンのようなものです。歩く、物を持つ、投げるといった動作はすべて筋肉が支えています。加齢とともに筋肉が減ると、歩行困難や転倒のリスクが高まります。
  2. 筋肉はエネルギーを消費する
    筋肉を維持するにはエネルギーが必要で、基礎代謝の約20〜30%は筋肉によるものです。つまり、筋肉が多いほど消費カロリーも増え、太りにくい体づくりに役立ちます。
  3. 筋肉はエネルギーの貯蔵庫
    食後の糖質の約9割は筋肉に蓄えられ、空腹時には筋肉から糖を作り出し、血糖値を維持します。筋肉が減ると血糖値のコントロールが難しくなり、生活習慣病のリスクが高まります。
  4. 筋肉はホルモンを分泌する
    筋肉はマイオカインというホルモン様物質を分泌し、脂肪燃焼や肌の健康維持に貢献します。運動をすることでマイオカインの分泌が促され、体の調整機能が高まります。

30代をピークに筋肉量は減少し、生活習慣病のリスクも上がります。健康を維持するために、十分なタンパク質と運動を習慣化しましょう。運動・食事・睡眠のバランスを大切にし、元気な毎日を目指しましょう!

参考文献:藤田聡、日本栄養学会誌 76 巻 (2023)