みなさんは、自分の体型(スタイル)が気になったことはありますか? 実は、「ボディイメージ(=自分の体型に対して抱いているイメージ)」が理想と現実で大きくずれると、不満感が高まり、過度なダイエットやストレスにつながってしまうことがあります。
しかし、現在の運動習慣に関わらず“新しい運動にチャレンジ”すると、体型そのものが大きく変わらなくても、ボディイメージが改善して自分のスタイルを好きになれる、という研究結果があるのです。たとえば、ちょっとしたウォーキングや筋トレを続けるだけでも、「体力がついてきたかも!」と自信が芽生え、過剰に“見た目”ばかり気にしなくなる効果が期待できます。
さらに、こうした効果をよりはっきり感じたい方は、
- ・週2回以上の頻度で運動をすること
- ・テレビや雑誌、SNSなどで繰り返し目にする「極端に細いモデル」の情報をなるべく見ないようにすること
がポイントと言われています。非現実的な細さばかりを目にしていると、自分自身の体型に満足できなくなるリスクが高まるからです。
もちろん、運動をしてもすぐに体重が落ちたり、理想通りの体型になったりするわけではありません。だからこそ、「健康増進」や「気分転換」といった、体型以外の目的をもって長く続けるのがおすすめです。そうするうちに、体の機能的な変化(疲れにくくなる、体が動きやすくなる など)を実感でき、自然と「今の自分も悪くないかも!」とポジティブに思えるようになるはずです。
ぜひ「こんな風に変わりたい!」という理想を追うのではなく、気楽に楽しく運動してみませんか?
参考文献:Campbell, A. J Health Psychol, 2009
(文責:立命館大学スポーツ科学部 藤田聡)