ジムに通う時間やお金がないと感じている方にとって、階段昇降は最適な運動方法かもしれません。研究によると、階段を上ることは平地を歩くよりも20倍もカロリーを消費します(階段を降りる際でも5倍のカロリー消費!)。職場や家で毎日数段階段を上ったり下りたりするだけでも、運動不足解消に効果的です。

人間の動きに関する研究を行うミネッティ博士は、階段を上るという垂直な動きは水平に移動するよりも多くのエネルギーを消費すると説明しています。短時間の階段昇降でも、カロリーを効果的に燃焼し、心肺機能の向上に繋がります。しかも、階段昇降は関節に負担をかけにくく、誰でも簡単に始められる低衝撃の運動です。

しかも、階段はどこにでもあります!職場や自宅、公共の場所でも、エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を使えば、日常の活動量を簡単に増やせます。

まずは数段の階段昇降から始めて(たとえば1階から2階への移動は階段を使うなど)、徐々に段数を上げることで、筋力やバランス能力、持久力の向上を感じられるでしょう。次に階段を見かけたら、ぜひそのチャンスを活かして、健康な体を目指して一歩一歩進んでみましょう!

参考文献:Minetti et al. J Appl Physiol 93: 1039–1046, 2002